2023/10/05 19:30

度々口コミやSNSで論争のようにおきる。
【おいしい・おいしくない】
【レベルが高い・低い】
バリスタやロースターをやっているとどうしても気になる事なのですが。
コーヒーを楽しむ上で僕の思っているいち考えが【気にしない】ということ。
コーヒーは嗜好品。つまり趣味のもの。
明確な物差しを決めることも測ることもできないんです。
薄口醤油よりも濃口醤油が好きな人がいるように。
味噌ラーメンよりとんこつラーメンが好きな人がいるように、大きな大きな【コーヒー】という分野でたくさんの好きが混在していて、それに良い悪いもないと思ってます。
じゃあ何故僕は技術や知識を深めていこうとしているのか。
それは【自分の想いを体現して伝えるため】
誰かと比べて、あいつよりは美味しい、あいつには勝てない。そんなくたびれるようなマウント取り合うような事をするためじゃない。
何かを【伝える】というのはとても難しいと思ってます。
自分の頭の中で描いた情報を現実世界にアウトプットする。それも自分がわかれば良いじゃなくて相手に伝わるように。
しかも相手は自分とは別の人間、捉え方も伝わり方も多種多様。
時に共感され、時に反感をかい、揉まれ悩みまた試行錯誤する。
それが【伝える】という事だと思ってます。
話は戻って【良い焙煎とは】【良いコーヒーとは】なんだろうか。
今の僕の結論は【想いを綴られたコーヒー】
先ほど言った通り。コーヒーは嗜好品どんなに世界一のバリスタが世界一のコーヒーを淹れたとしてもそれを【まずい】と感じる人は一定数いる。
はたして【まずい】と言った人は間違っているのだろうか?
決してそんな事はないだろう。
きっと僕も世界一のバリスタの最高のコーヒーより家族、恋人、友人が一生懸命淹れてくれた世界一より不格好なコーヒーの方が美味しいと感じるはずだ。
味の好みは千差万別。
でも【想いを綴られたもの】は誰でもちょっと特別に感じるもの。
誰かの決めた、なんか凄い人が定めたモノサシの【美味しい】は一定の指標にしかならなくて、そこから先のオリジナルがあって初めて完成された【良いコーヒー、良い焙煎】になるのではないだろうか。
豆の個性を全開にしたもの、丸みを出して日常らしさを感じやすくしたもの、華やかなもの、どっしりとしたもの。
想いがある先にそういったものが化学反応してオリジナルができあがる。
まわりが【まずい】と言おうが、【うまい】と言おうが心の芯では【気にしない】でほしい。
あなたの豊かな【感性】で想いを感じ取って目の豆のコーヒーを楽しめたらそれが今日の【最高の1杯】になっている。
そう僕は思う。
そのために僕は僕なりの想いを日々【伝えられる】ように、技術と知識に目をつけてこれから先も焙煎や抽出をしていきたい。
そうラブレターを綴るように、書いては消して書いては消してを繰り返して自分の想いをしっかりと伝えるかのように。
